2007年5月3日・・・

9. キリギリス論争


4月12日の読売新聞、 「首相と財務相が論争」という記事が載っていました。 「経済財政諮問会議で、 労働時間短縮の数値目標を巡り、安倍首相と尾身財務相の間で『キリギリス論争』が展開された」。 「論争は、残業時間半減や有給休暇の完全取得、 週休二日制の100%実施など」について展開され、 尾身財務相「日本をキリギリスの国にしてしまうような気がしてならない。みんなが働かないことが、 いいことだという考え方は自由主義に反する」に対し、安倍首相は「みんなキリギリスになったら大変なことになるが、 長時間労働を前提として経済や仕事が成り立つというのは、やはり間違っていると思う」と反論したそうです。

「半日労働・半日学習」という究極の人生スタイルは、安倍首相の考えと尾身財務相の懸念を止揚するものだと思います。 先進国は、中進国の安値競争に追われる立場です。生き残る道は、高度な技術、洗練された「何か」を創造的に生み出して、 世界をリードしていくしかない。マイクロソフトの高級(高給)技術者が、まぶしい太陽の輝く、 海辺の砂浜で体を横にしながら、波の音を聞き、仕事の疲れを癒すと同時に創造的な解決法を求めて、 じっと思索に耽っている様子を、何かで見たことがあります。

尾身財務相の懸念は十分共有できますが、先進国が先進国であり続けるには、単純労働というよりは 知恵の競争に勝つことではないでしょうか。教育の力により、すなわち小学校から大学まで、 一人ひとりの個性を尊重しながら、 学校と社会が互いに協力して、児童・生徒・学生を育てる 理想的教育により、年々、素晴らしい個性輝く、創造的人材群を継続的に、豊かに社会に輩出していけば、 長時間労働だけに頼らなくても、十分やっていけるのではないでしょうか。

小学生から高齢者まで、一人一人が生きがいを感じながら、協力しながら、  全員が得意分野で、 元気いっぱい力を出すのです。総力戦で頑張るのです。  素晴らしい社会が築けないわけがない。トップレベルの 先進国にならないわけがない。なぜなら、このような理想的な「社会のしくみ」を持った国は、 まだ世界中どこにもないからです。

逆に、これ以外に先進国が先進国であり続ける道はあるのでしょうか? 毎日、毎日12時間労働を、疲れも知らず、 従順にして主体性あり、趣味はないが創造力はある、理想的労働者を想定するのは「ないものねだり」ではないでしょうか。

●働学 人生スタイル
半日労働・半日学習 人生スタイルが 目指す社会。  それは、一人の子どもから、生徒、学生、社会人、熟年、高齢者まで、 皆が助け合い、協力しあい、一人ひとりを尊重し、一人ひとりが、生きがい と 喜び を感じる、豊かな社会です。
一人一人が、美しくも 確固たる道徳律を もった理想社会。 「人間として大切なこと」が、 社会の構成員一人ひとりに根付いている社会は、詐欺・殺人・戦争など、決して許さない社会です。 今の日本なら、十分「実現可能な目標」になるはずです。準備は整っているのです。安倍首相が決断されるのなら、 大きく号令をかけていただけば、舵を切っていただけば、あとは皆がその方向を向いて、準備に動き始めることでしょう。